アンモナイトに比べて日本では三葉虫がごく限られた産地で細々としか産出しないためか、日本で出版されている三葉虫の本は非常に少ない。この本は私が知る限り、アマゾンで購入できる唯一の日本語の三葉虫専門書である。東京農業大学の進化生物学研究所に所蔵される三葉虫化石のコレクション集で、1994年出版とちょっと古いため写真はすべて白黒である。当然標本も昔のクリーニング技術によるものであるため、トゲトゲ三葉虫などは現在の標本に比べると見劣りする部分もあるが、貴重な資料集であることに変わりはない。
進化生物学研究所は馬事公苑の正門の向かいの食と農の博物館の3,4階にあり、コレクションの一部を見ることができる。この本に掲載されているアカンソピゲの実物標本がこれ。