藤本研修会OB会
3月29日日曜日を休診にして、横浜グランドインターコンチネンタルホテルで開催された藤本研修会のOB会に行ってきました。
午前中の講演は
藤本順平先生 「シカゴ学会報告」
石井 宏先生 「外科的歯内療法の現在」
午後の講演は
岡村光信先生 「All Ceramics update ―Material sciences and Clinical works―」
藤本順平先生 「歯科医の責任“Accountability”」
石井先生はペンシルバニア大学のKim先生のところで歯内療法の大学院で学んでこられた先生です。最新の外科的歯内療法についてお話しされました。歯内療法の限界として、つぎの3点の存在をあげ、外科的根管治療の必要性を述べられました。
1)歯牙の解剖学的形態の複雑性
2)クリーニングと根管充填の不完全性
通常の機械的根管清掃では、根管の36-57%しか清掃できない。
3)細菌の抵抗性
バイオフィルムの存在、象牙細管内への細菌の侵入、根尖孔外感染
左は歯内療法治療のピラミッドです。ピラミッドの上部は下部がきちんとできていて意味をなすようになります。色別された各部分の面積は臨床における重要度と相関しています。
新しい概念として、今まで言われていた根管の作業長にくわえて、根尖部での作業幅径という用語を紹介されました。
岡村先生はインディアナ大学補綴科大学院を出られた先生で、今回は各種セラミックシステムをリビューしてくださいました。科学的裏付けに基づいた臨床を忠実に行うことが、問題が起きたときにその原因を見いだし、解決する唯一の方法であると述べられたことが、印象に残りました。
藤本先生のお話は、今私が連載しているNBMの実践と非常に関係するお話でしたので、大変参考になりました。患者が何を求めているのかを知ることが、よい治療計画を作る上で大切なことであると述べられていたことが、印象に残りました。