ここに2冊の写真集がある。ただの虫の写真集ではない。ここに取り上げられた虫たちはいずれも1cm足らずの甲虫の仲間だ。写真が趣味の人はご存じだと思うが、小さいものを接写しようとすると、ピント合わせに苦労する。これは被写界深度といって、ピントの合う範囲が非常に小さくなるためにおこる。
虫は3次元の物体だから奥行きがある。横から虫を撮影する時、通常の方法では左の触覚にピントを合わせると、右の触覚にはピントが合わない。マイクロフォトコラージュという技法は、手前から奥へと、断層写真のようにピントの合っている部分のみをコンピューターで合成して、全ての部分にピントがあった写真を合成する方法である。その驚愕の世界の一部をご紹介しよう。(写真をクリックすると拡大します)
昆虫たちの多様性を見ていると、三葉虫に共通するものを感じる。三葉虫は昆虫たちの祖先な訳だから当然なのだが、何億年もの過去にも今と同じような多様性を見るのは非常に興味深い。
これなんかはまさに棘棘三葉虫そのものだ。
下は棘棘三葉虫の代表Drotops ArmatusとDicanthaspis。似てると思いません?