北海道旅行(3日目)
本日最終日は網走から旭川そして千歳から羽田とかなり長距離のハードな行程。移動距離は北海道内だけでも300km以上と、北海道の広さを感じる。ちなみに北海道の面積は東北6県に新潟県を加えたのとほぼ同じというから、いかに広いかということがわかるだろう。北海道を旅していて思うのが、どこまでも果てしなく、まっすぐに続く長い一本道。酪農で開けた別海町を衛星写真で見ると巨大な碁盤の目がよくわかる。
本日の行程:39号線を網走ー北見ー層雲峡ー旭川と車で走っていく。
これで北海道を訪れたのは10回を超えると思う。高校生の頃、北海道に行ったときはまだ国鉄時代で、20日間有効の周遊券を目一杯使って、あちこちをまわった。礼文島を歩いたり、大雪山の黒岳~旭岳~天人峡まで縦走したり、裏摩周湖で泳いだり、港の岸壁で露店で売っていた花咲カニを食べたり、カムイワッカの滝で自然の温泉につかったり、牧場で乳搾りをさせてもらったり、大雪山の高原温泉では熊に出会ったこともあった。
思えば昔の方が時間がゆっくりと流れていた。たくさんの無駄の中に思いもよらない体験や出会いがあったように思う。JRは経営合理化で北海道を走る多くの路線を廃線にした。今ではレンタカーやバスでしか行くことが出来ないところが多くなってしまった。カヌーや熱気球などあらたなアクティビティーも増えたが、北海道らしさや自然との一体感は、昔ほど感じられなくなっているように思う。
最近では地球温暖化の影響で、いろいろな変化が起きている。数年後にはオホーツクに接岸する流氷が見られなくなるかもしれない。昨年は流氷が網走に接岸していたのは、わずか1週間だったらしい。
降る雪の量も減って、冬場に亡くなる子鹿の数が減ったため、知床ではエゾシカが増えてしまい、木々の被害が増加しつつある。冬場に鹿たちは飢えを凌ぐため木の樹皮を食べる。木は樹皮を通して栄養を枝に送っているので、一回り樹皮を食べられた木は枯れてしまうのだ。鹿に半分だけ食べて、後は残すなんていう知恵はあろうはずもない。知床や阿寒湖ではこうした立ち枯れの木が結構目についた。 せめて、見られなくなる前に下の子にも流氷を見せてやりたいと思った。