オーディオの話(その6)
CDプレーヤーはLINNのCD12を使っている。LINNはスコットランドの会社で、35年前に発売したLP12というレコードプレーヤーが原点にあり、そのLP12は今もって改良を重ねて同社のラインナップにある。名前の由来は、LPの大きさが12インチで、CDの大きさが12cmであることによる。
さて、このCD12には操作パネルもボタンも一つもない。実はCDトレー自体が操作ボタンになっている。トレーを少し長めに指で押し込むと、するするとトレーが出てくる。
CDをトレーに載せて軽く押すと、トレーは格納されて、CDの読み込みが開始されて、LOADと表示される。曲を選ぶ場合には、3曲目だったら、3回トレーを軽く指で押す。下の写真は7曲目が再生されているところ。
LINNのエレガントなところは、デザイン面においても同様である。ロゴマークとフロントパネルのデザインは、LINNがアナログプレーヤーから出発したこともあって、レコード針が溝の中をトレースしているところをイメージしたものとなっている。
しかしながら、私がCD12を気に入ったのはデザインや操作性もさることながら、再生音が素晴らしいからだ。その秘密は、筐体には共振の原因となるネジが全く見当たらないことにある。ボディはアルミニウムブロックを削りだして作られており、共振を徹底的に無くしている。この世からCDが無くならない限り、おそらく私はこのCD12を手放すことはないだろう。