我が家に海が来た日(その1)

我が家に海が来た日(その1)

 

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私は小さい時から好奇心旺盛でした。とくに美しい自然やそこに生きる生き物にとても惹かれました。2歳の誕生日の時には、縁側から上がってきた野良猫にケーキのクリームをなめさせ(これが私自身が記憶している最も古い記憶ですが)、外に出たときは20分も30分もアリの行列をだまって見ていたそうです。幼稚園の頃は毎日のように虫取り網を持って森や原っぱに出かけていました。本を読むようになると、しぜんと愛読書はシートン動物記やファーブル昆虫記になっていきました。野良猫にはじまり、アヒル、ウサギ、ハムスター、セキセイインコ、カナリア、伝書鳩といろんな動物を飼いました。
小学生の頃は化石採集に夢中になり、日曜日にはガイドブック片手にリュックを背負って関東近郊の採集地へ出かけていったものです。中学生になってからは友達の影響でプラモデル作りに夢中になりますが、あいかわらず化石採集にはでかけ、動物の学名を調べ、日本の朱鷺の学名がニッポニア・ニッポンというのを知って、とても感動したことを覚えています。
高校生になってアルバイトをして自分でお金を稼ぐようになってからは、遊びの世界もグッとアップグレードをして、夏休みは前半バイトをして、後半21日間北海道をユースホステルに泊まりながら、歩き回りました。礼文島1周にはじまり、大雪山縦走、摩周湖では泳ぐという今では考えられない旅をしました。東京生まれの東京育ちだったせいもあるかもしれませんが、テーマパークなどの作られた施設に行くよりも、大自然のなかにいることが本当に好きでした。
こんな私でしたので、今でもちょっと人と違うことに興味を持ち続けています。単なる天の邪鬼、へそ曲がりかもしれませんが、ふつうの人は興味を持たないこと、というよりは、知らないことを知ることが楽しいのです。今思い返せば、サンゴの飼育もそういうことが動機で、のめり込んでいったのだと思います。
(その2へ続く)

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